陰

黒い陰が近付いてくる

僕は絶望で

涙がかれるまで泣き続けるだろう

目を塞ぎ　耳を塞ぐ

やがて光は僕に届かなくなるだろう

はやく鍵をかけなくては

僕に鍵をかけなくては

ああ　黒い陰がすぐそこまで

晴れているのに　雨が降り続く

ただ一人

僕だけが　ずぶ濡れになる

こんなに優しく

こんなに残酷に

迎えてくれるのかい

とても暖かい季節だろう

でも僕は

震えるほど寒い

僕は狂乱し

涙がかれるまで泣き続けるだろう

目を塞ぎ　耳を塞ぐ

悪魔に手を引かれ

僕は

光を探す

はやく鍵をかけなくては

僕に

鍵をかけなくては

ああ　黒い陰が・・・

毒のない花に毒される刺のない花で

僕は

血を流した

こんなに優しく

こんなに残酷に

迎えてくれるのかい

僕は笑顔だろう

でも僕は

笑うことができない